両手が塞がる食事中でも,快適にインターネットができる仕組みが求められている.そこで手元にあったEmotiv EPOC HeadsetとEmotiv SDK付属ツールを使って実験した.
食事中を想定しているので,口の周りの動きに影響を受けるClenchやSmirkは使えない.Blinkは使えそうだが,これは抑制が難しくしばしば誤発動する.個人的には額の動きが簡単だったので,これを左クリックにマッピングした.スクロールのためのjkキーはウィンクにした.
設定はこんな感じ
Instantaneous Excitementの値が上下するのにやや時間がかかるため,高速でフィードを消化するような場面には適用できないが,何かに使えるのかもしれない.
次回はちゃんとEmotiv SDKを使ってコードを書いてやります.
Emotiv | EEG System | Electroencephalography
http://emotiv.com/
http://emotiv.com/
手法
今回はeclipseを起動するのが面倒だったので,プログラミングはせず,SDK付属ツールだけで実験した.マウス操作
EmotivControlPanelからMouse Emulaterというツールが起動できるので,これを使う.Mouse Emulaterはヘッドセットのジャイロセンサの値を使ってマウスカーソルを動かすツール.感度が良くブレも無いので思い通りにマウスカーソルを動かせる.キーボード操作
SDK付属のEmoKeyを使う.EmoKeyはEmotiv SDKで取得した値を条件にキーボードイベントを生成できる.まずEmotiv SDKで取得できる値は次の通り.上手く翻訳できないので原文ままの単語も載せる.感情 (それぞれ 0.0 ~ 1.0の値)
- Engagement/Boredom
- Frustration
- Meditation
- Instantaneous Excitement
- Long Term Excitement
表情
- Blink: まばたき
- Wink: ウィンク (Right | Left)
- Look: 視線の動き (Right | Left)
- Brow: 額の動き (Rise | Furrow)
- Smile: 笑顔
- Clench: 歯を食いしばる
- Smirk: 頬を吊りあげる (Right | Left)
- Laugh: 笑い
- Natural: 標準
カスタム(トレーニングデータ使用)
- Push
- Pull
- Down
- Up
食事中を想定しているので,口の周りの動きに影響を受けるClenchやSmirkは使えない.Blinkは使えそうだが,これは抑制が難しくしばしば誤発動する.個人的には額の動きが簡単だったので,これを左クリックにマッピングした.スクロールのためのjkキーはウィンクにした.
結果
Chrome拡張のkeyconfig等と組み合せると割と使える事がわかった,ドラッグも不可能では無くマウスの移動精度にストレスは感じない.逆に悪い点としては,味覚がまったく機能しなくなり,何を食べているのかわからなくなる.実験にはモスバーガーを用いたのだが,随分と勿体無い事をした.ハンズフリーインターネット時には100円程度のジャンクバーガーで十分だった.番外編,感情の値を使った自動リブログ
せっかくの脳波ヘッドセットなので,感情の値も使ってみたい.なので,Instantaneous Excitement (瞬間的興味?) の値が上昇したらリブログするパターンもやってみた.即ち,自分の興味関心のあるコンテンツを自動でリブログしてくれる夢のシステムである.設定はこんな感じ
Instantaneous Excitementの値が上下するのにやや時間がかかるため,高速でフィードを消化するような場面には適用できないが,何かに使えるのかもしれない.
次回はちゃんとEmotiv SDKを使ってコードを書いてやります.